感染症情報について※現在、伝染性紅斑・百日咳・水痘増加傾向

更新日:2025年06月12日

感染症患者発生情報2025年第22週(令和7年6月2日~6月8日)

全体の報告はこちらをご覧ください。

新型コロナウイルス感染症

埼玉県発表の統計によると、令和7年6月2日~6月8日の定点からの報告では、新型コロナウイルス感染症患者は223人、定点当たり1.28人と先週と比較して同水準でした。基幹定点医療機関からの入院患者の報告は12人でした。

感染症を予防するには、手洗いや手指消毒、換気など基本的な感染対策を続けることが必要です。また、新型コロナウイルス感染症は、年齢が上がるほど重症化するリスクが高まりますので、注意が必要です。

インフルエンザ

埼玉県発表の統計によると、令和7年6月2日~6月8日の定点からの報告では、インフルエンザの患者は35人(定点当たり0.20人)でした。

伝染性紅斑(りんご病) ※令和7年5月1日流行警報が発令されました。

埼玉県発表の統計によると、令和7年6月2日~6月8日の報告では、伝染性紅斑(りんご病)の患者は342人(定点当たり3.11人)であり、前週と比較して大きく増加しました。依然として多い状況が続いています。引き続き、マスク着用による咳エチケットやこまめな手洗い等、基本的な感染対策を心がけていただくようお願いいたします。

 

【伝染性紅斑(りんご病)とは】

両頬に現れる境界鮮明な紅い発疹を特徴とする感染症です。リンゴのように頬が赤くなることから「りんご病」ともよばれます。

潜伏期間は10~20日で、両頬の発疹に続いて、手や足に網目状の発疹が現れ、1週間前後で消失することがほとんどです。大人では、両頬の赤い発疹は少なく、関節痛や頭痛などが出現し、関節炎症状により1~2日歩行ができないこともありますが、ほとんどは自然に回復します。

頬に発疹が現れる7~10日くらい前に微熱や風邪のような症状が見られ、この時期にウイルスが最も多く排泄されます。発疹が現れたときにはすでにウイルスの排泄はほとんどなく、感染力はほぼ消失しています。

主な感染経路は、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫(ひまつ)感染」、ウイルスが付いた手で口や鼻などに粘膜に触れることによる「接触感染」です。

 

 

 

【伝染性紅斑(りんご病)が疑われる場合は】

〇周りへの感染に気を付けましょう。

〇症状によっては早めに医療機関を受診しましょう。

〇伝染性紅斑(りんご病)に特別な治療法はありません。症状に応じた対症療法を行うことになります。

感染性胃腸炎

埼玉県発表の統計によると、令和7年6月2日~6月8日の定点からの報告では、感染性胃腸炎の患者は782人(定点当たり7.11人)でした。

外出後の手洗いとともに、十分な休養をとるよう心がけてください。また、体調がすぐれない時は、医療機関に電話で相談の上、早めに受診してください。

百日咳【現在、増加傾向にあり、注目感染症のため掲載開始】

埼玉県発表の統計によると、令和7年6月2日~6月8日の定点からの報告では、百日咳の患者は181人の報告があり、前週と比較して大きく増加しました。依然として多い状況が続いています。年齢階級別の患者数を患者の診断された週ごとに見ると、前週と比較して10~14歳の患者数が増加しており、全体の48%となっています。

 

【百日咳とは】

百日咳は、特有のけいれん性の咳発作を特徴とする急性気道感染症です。世界中で見られる疾患であり、年齢を問わず感染しますが、小児に多く見られます。特に1歳未満の乳児(新生児や6か月未満の乳児)では重症化しやすく、肺炎や脳症を合併するとまれに死亡することもあります。

 

大人などの百日咳では、長期間にわたる持続的な咳が主な症状となりますが、百日咳に典型的な発作性の咳を示さないことが多く、自然に回復へ向かいます。ただし、軽症で診断が見逃しやすい一方、菌の排出はあるため、ワクチン未接種の新生児や乳児への感染源となり得る点に注意が必要です。

 

感染経路は、患者からの飛沫感染や接触感染です。基本的な予防として、咳エチケット、手洗いの励行が大切になります。子どもにおいては5種混合ワクチンなどの定期予防接種で、予防接種による免疫効果の持続期間はおおむね5~10年とされています。

 

埼玉県の発生動向調査によると、百日咳に罹患する主な年代が乳幼児から学齢期(7歳から17歳)に変化している状況が示唆されています。

感染者数の増加により感染が拡がれば重症化しやすい乳児への感染機会の拡大にもつながります。生後2か月からの定期予防接種を徹底するとともに、周りの大人などが「咳エチケット」をはじめ手洗いや手指衛生、マスク着用といった基本的な感染予防対策をきちんと行うことが重要です。

 

 

水痘(水ぼうそう)※令和7年5月14日流行警報が発令されました。

埼玉県発表の統計によると、令和7年6月2日~6月8日の定点からの報告では、水痘(水ぼうそう)の患者は127人、定点当たり1.15人と前週に比較して同水準でしたが、やや多い状況にあります。国の定める注意報の基準値である1人を大きく上回っています。

 

【水痘(水ぼうそう)とは】

水痘(水ぼうそう)とは、水痘帯状疱疹ウイルスによって起こる感染症で、かゆみを伴う全身性の発疹や発熱が現れる感染症です。感染力が強く、接触感染・飛沫感染・空気感染のいずれでも広がります。妊婦など重症化しやすい人は特に注意が必要です。感染が疑われるときは、事前に連絡したうえで、速やかに医療機関を受診しましょう。家庭では、タオルや食器等の共有を避けるほか、マスク・手指衛生の徹底、換気などの対策に努めましょう。

基本的な感染対策

手洗い・手指消毒

こまめに手洗い・手指消毒をしましょう。

マスクの着用

令和5年3月13日からマスクの着用は個人の判断が基本となりました。ただし、周囲の方に感染を広げないために受診時や医療機関・高齢者施設など訪問する時、通勤ラッシュ時など混雑した電車・バスに乗車する時はマスクを着用しましょう。

高齢者・基礎疾患を有する方・妊婦など重症化リスクの高い方が混雑した場所に行く時は、ご自身を感染から守るためにマスク着用が効果的です。

咳エチケット

咳やくしゃみにより感染する感染症は数多くあります。 「咳エチケット」とは、これらの感染症を他人に感染させないために、個人が咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえることです。
特に電車や職場、学校など人が集まるところで行うことが重要です。

換気

夏場はエアコンを使用することが多いため、窓を閉め切りにしてしまいがちです。空気の入れ替えをするためにこまめに換気をしましょう。

十分な休養と栄養バランスのとれた食事を摂る

体の抵抗力を高めるために、十分な休養と栄養バランスのとれた食事を摂るように日ごろから心がけましょう。

妊娠期間における患者との接触回避 ※特に要注意

妊娠中に感染した場合、まれに胎児の異常(胎児水腫)や流産が生じる可能性がありますので、妊娠中あるいは妊娠をしている可能性がある人は、伝染性紅斑(りんご病)の患者や風邪の症状がみられる方との接触をできる限り避けるように注意してください。

また、妊娠初期に水痘に感染すると、胎児に先天性水頭症候群という低出生体重児、四肢低形成、皮膚瘢痕などを伴う先天異常を起こし、分娩前5日~分娩後2日の感染によって新生児に致死的な重症水痘が生じることもありますので、十分注意が必要です。

 

 

事前の備え

以下のものを事前に準備しておくと安心です。

・市販の体外診断用の抗原検査キット(新型コロナウイルス感染症・インフルエンザ)

・体温計

・市販の咳止め薬や解熱剤

・日持ちのする食料

・お茶やお水、スポーツドリンク、経口補水液などの水分

感染症に罹ったら

まずは、かかりつけ医や身近な医療機関にご相談ください。

受診すべきか迷った場合は、埼玉県救急電話相談(電話♯7119または048-824-4199)にご相談ください。家庭での対処方法や医療機関への受診の必要性について看護師が24時間体制で電話に応じます。令和6年4月から新型コロナウイルス感染症の受診相談、コロナワクチン接種後の副反応・有害事象も対応しています。

また、厚生労働省においても感染症・予防接種対応窓口があります。ぜひ、ご活用ください。

電話番号:0120-469-283 

受付日時 午前9時~午後5時 ※土日祝日、年末年始を除く

この記事に関するお問い合わせ先

保健センター

〒350-0436
埼玉県入間郡毛呂山町川角305番地1

電話番号:049-294-5511
ファクス番号:049-295-5850

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