No.8「藁蓑・棕櫚蓑」(歴史民俗資料館)
『歴史の小箱』では、当館に寄贈・寄託された資料の中から、オススメの1点を展示・紹介しています。(一定期間展示した後に収蔵庫に戻します)
第8回目は、蓑(みの)を展示・紹介しました。
藁蓑(わらみの)と棕櫚蓑(しゅろみの)
蓑は、菅や茅、稲といった植物の細い茎や藤や棕櫚などの樹皮を編んでつくる日本の伝統的な雨具(防寒具)です。
昭和30年代までは、毛呂山でも農作業や山仕事などさまざまな場面で蓑は使われており、特に藁蓑や棕櫚蓑が多く用いられていました。

藁蓑
藁蓑について
藁蓑の特徴は、通気性と保温性に優れて暖かいことです。そのため、梅雨の農作業繁忙期でも蒸れず作業ができました。
唯一の欠点は、水を含むと重くなることで、ずぶ濡れになった蓑を着ての農作業は大変だったそうです。そして、使っていくと藁が抜け落ちるため、丁寧に使っても2年ほどで作り直しが必要でした。

棕櫚蓑
棕櫚蓑について
棕櫚蓑は、防水性が高くよく水が撥ね、非常に軽いうえ、一枚で生涯使えるほど長持ちするため、天候の変わりやすい山間の生活には大変適していました。
しかし、棕櫚蓑は作れる人が少なく、材料の棕櫚の皮集めが大変なため、毛呂山では値段が高く、なかなか買うことはできなかったそうです。
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歴史民俗資料館
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更新日:2023年10月17日