No.18「昔の電話機」(歴史民俗資料館)
『歴史の小箱』では、当館に寄贈・寄託された資料の中から、オススメの1点を展示・紹介しています。(一定期間展示した後に収蔵庫に戻します)
第18回目は、昭和期に利用されていた「昔の電話機」を展示・紹介しました。
磁石式電話機
昭和40年頃に製造された卓上型の磁石式電話機です。通話する時にはハンドルを回して発電し、電話交換手を呼び出して通信回線をつないでいました。
電話交換手が回線をつなぐ電話は、毛呂山町では昭和43年(1968年)にダイヤル式電話機に切り替えが行われるまで利用されていました。

有線放送電話機
昭和30年頃に使用されていた有線放送電話機です。有線放送電話機は、有線でつないだ地域内でのみ通話することができる電話機です。受話器をとると電話交換手につながり、本体についているスピーカーをとおして通話したい相手の呼び出しを行いました。個別の通話はできないため、通話の内容がそのまま他機のスピーカーからながれてしまうという難点がありました。
有線放送電話は、限られた地域内でしか通話ができないかわりに安価に短期間で取り付けることができ、電話の普及が遅れていた農村部を中心に普及していきました。
また本体のスピーカーは、通話の呼び出しだけでなく、放送組合の流す放送を聞くことができ、毛呂山町では毛呂山町放送農業組合によって昭和34年(1959年)から町内の大きな出来事や農業関連のニュースを伝えました。

ダイヤル式電話機
昭和39年(1964年)に製造されたダイヤル式電話機です。ダイヤル式電話機は、相手の電話番号をダイヤルすると自動交換機により通信回線をつなぐ電話です。通話する時には数字が書かれている穴に指を入れ、ストッパーまで回すことで相手の電話番号にかけました。
毛呂山町では昭和43年(1968年)に町内のダイヤル式電話への切り替えが一斉に行われました。ダイヤル式電話への切り替え以降、町内の電話の加入件数は激増し、町内の電話の普及に貢献しました。

ダイヤル式電話への切り替え時の横断幕(昭和43年)

県道川越・坂戸・毛呂山線の東毛呂駅付近から農協方面を撮影したものです。
横断幕の奥の大きな建物は農協です。
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更新日:2023年10月17日