No.13「かき氷機と氷コップ」(歴史民俗資料館)

更新日:2023年10月17日

 『歴史の小箱』では、当館に寄贈・寄託された資料の中から、オススメの1点を展示・紹介しています。(一定期間展示した後に収蔵庫に戻します)
  第13回目は、夏の時期にピッタリな「かき氷機と氷コップ」を展示・紹介しました。
 本展示は、平成26年度当館館務実習生によるものです。

 夏になるとよく食べられるかき氷は、古くは平安時代に書かれた『枕草子』に、「けづりひ(削り氷)」という名で登場します。
 当時は氷が貴重だったため、高級品として貴族に食べられていました。
 明治時代になると全国各地に製氷所ができ、氷を売る「氷屋」が増えました。その結果、氷がお店や一般家庭でも簡単に手に入るようになりました。
 昭和に入るとかき氷機はお店に普及していき、かき氷は庶民的な食べ物となりました。
 氷を削る方法は時代とともに変化していますが、「かき氷」は変わらず食される夏の涼です。

赤色のマットの上に置かれた、かき氷機の写真

かき氷機

展示されているかき氷機は、地区のお祭りなどで使用されていたものです。
また、かき氷機の『初雪』というブランドは、今でも製造されています。

水に浮かぶ船と山の絵に「初雲」と書かれた、かき氷機上部の写真

かき氷機上部にある装飾

「富士山」、「松」、「七福神」などの縁起物の装飾がされています。

4組のかき氷を入れる青と緑のガラスの器とスプーンが並べられた写真

氷コップとスプーン

氷コップの青い色は、コバルトによって色づけされています。
溶けたガラスを型に流し込み、押し出して作るプレス成型によって、氷コップの外側に模様がつけられています。

かき氷のコップを逆さに置いた、接合面のねじれ部分の写真

氷コップの成型時の接合面のねじれ

氷コップ地付きの部分から、氷コップ皿部分の接合面がねじれています。
成型する際のプレスにより、ねじれたものと考えられます。

この記事に関するお問い合わせ先

歴史民俗資料館

〒350-0432
埼玉県入間郡毛呂山町大字大類535番地1

電話番号:049-295-8282
ファクス番号:049-295-8297

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