No.11「花見樽」(歴史民俗資料館)
『歴史の小箱』では、当館に寄贈・寄託された資料の中から、オススメの1点を展示・紹介しています。(一定期間展示した後に収蔵庫に戻します)
第11回目は、花見樽(はなみだる)を展示・紹介しました。
花見樽

花見樽
花見樽は、指樽(さしだる)・袖樽(そでだる)などと呼ばれる室町時代以前から使われていたお酒を運ぶため道具です。
指樽は、主に祝いの場で使われる酒器で祝樽(いわいだる)とも呼ばれており、二個一対で作った指樽を嫁入り道具として持たせる地域もあります。なかには、家紋を入れたり、蒔絵を施すなど意匠を凝らしたものも数多く存在します。上の栓を外すと一升の酒を入れることができます。
指樽・花見樽の名称について
指樽の「指し」とは、釘などの接合具を一切使わず、材同士を組み合わせて工芸品を作る「指物」の技術が用いられていることに由来します。また、祝樽は重箱とともに花見などの行楽時に弁当や飲み物を運ぶ道具としても用いられました。寄贈いただいた方も花見の時に使われた記憶から、この道具のことを「花見樽」と呼称されていました。

花見樽の栓と注ぎ口

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更新日:2023年10月17日