もろやま華うどん 革命
~ 多加水の練らない工夫に 命の味わいがあふれて ~
01 これからの食卓に
特段の場所も、時間も、技術も必要なく作れ、だれもがよろこんで食べられる。
そんな食品加工手法が提供されるなら、各家庭の食生活の充実を基盤に、地域福祉推進にも大きな力になります。
02 簡単に作るうどん
蕎麦打ちはうどん作りに比べ、塩を入れず、踏む手間・寝かせる手間がなく、多加水ゆえに練る・延ばすも、はるかに楽です。
小麦は老若男女に愛されしかも安価ですから、うどん作りが蕎麦打ちのように軽やかにスピーディーであれば、活用範囲は再び大きく広がります。
03 粘りを不練で回避
蕎麦のように多加水にしてうどん作りに取り組むと、生地が粘り麺線がくっつきます。
しかし、試行をくり返すうち「ノシて広げる作業を蕎麦打ちのように楽に進められるところまで加水を増やしても、練ることさえ控えれば切り分けた麺線はくっつかず、ほぐれる」と気がつき、素早く均一に水が回るよう工夫して練ることを避け、小麦粉と水との接触に始まる生地の自律的な変化にすべてを託すことになりました。
04 驚異の簡便と省力
小麦粉全体に対して、出来るだけ同時に適量の水を吸収するチャンスを与え、練らなくとも押さえるだけで生地がスムースに一体化するよう誘導します。
この『多加水の練らない工夫』によって、蕎麦打ちの練りに当たる作業も全廃。
ノシも、蕎麦を超えてさらに軽快になり、力仕事から解放して、完成しました。
軽やかにスムースにうどんを作るには 生地を柔らかくする必要がある
生地を柔らかくするには多加水が必要で 多加水では生地の粘性が高まる
そこで 粘性がそれ以上高まらないよう、練りを禁じる
こうして多加水で練らない工夫は もろやま華うどんに 水回しが速い 練らない 踏まない 寝かさない 茹でが短いという 簡便と省力の 比類ない魅力を体現した
05 美味に四つの理由
では、この新しいうどんの食味はどうでしょうか。
豊かな潤いに満ちるコシがあり、甘みがあり、香りがあり、コクがあります。
かつて、だれも小麦から味わったことのない芳醇があります。
この空前の美味しさには、四つの理由が。
- 炭水化物の華 → 十分な加水で豊かな風味
うどん作りで小麦粉の美味しさを引き出すには、炭水化物等への加水においても多加水であることが必須。 作業効率を高めたい狙いからではあったが多加水をあきらめ切れずに、むしろ練りの方を放棄してみると、風味に優れたうどんが出来上がった。
『多加水の練らない工夫』が、小麦粉生地の風味を醸成し、維持する。 - グルテンの量 → 十分な加水で豊かなコシ
『多加水の練らない工夫』があればグリアジンとグルテニンは、塩や圧力の力を借りずとも、水分を自ら結合水にして、潤沢なグルテンを自律的に、完全に、形成する。 - グルテンの質 → 練らないで荒々しい網目
『多加水の練らない工夫』は、生成されるグルテンを立体的膜目構造の前段階である立体的網目構造のままに保ち、多孔で、ぶ厚く、荒々しいものとする。
それにより豊かな潤いに満ちるコシ、ツユがからみ易く吸い付くようなみずみずしい食感、さらに、グルテンの構造内部に包蔵された炭水化物等の芳醇がほとばしる。 - 加熱変成の難 → 加熱の短縮で風味を守る
『多加水の練らない工夫』が、茹で時間を大きく短縮する。
それでようやく加熱に弱い繊細な栄養素、甘み・香り・コクの小麦の華、命の味わいが、残される。
多加水の練らない工夫が、小麦の華を開かせ(1) 多加水の練らない工夫が 豊かな潤いに満ちるコシを作る(2.、3.) 多加水の練らない工夫で生地は茹でが短くなり ために豊富にある熱に弱い繊細な栄養素も損なわれず 豊かな潤いに満ちるコシの内側から小麦の華 命の味わいが鮮烈にあふれ(1.、4.) 理想のうどんに
06 蕎麦と対等な甘み・香り・コク
手打ち蕎麦の茹で時間は30秒ほど。
それでこそ、手打ち蕎麦特有の甘み・香り・コクを、楽しむことができます。
蕎麦には、30秒以上茹でると失われるような繊細な栄養素が、たくさんあります。
同様に、小麦にも蕎麦と十分に渡り合える、あるいは「それ以上」と感じさせる穏やかで、深く、優しく、懐かしい甘み・香り・コクの、滋味あふれる華があります。
しかし、今日まで、その小麦の華を引き出し(多加水)、引き留め(不練)、残す(短い茹で)工夫を、人々は見出せないままに至りました。
07 小麦の華を世界へ
小麦は有能に過ぎ、その華の味わいをだれにも知られぬまま、今日を迎えています。
しかし、『多加水の練らない工夫』は、うどん作りの工程に簡素の極みをもたらす一方、その華の味わいを見事に引き出し、最高の美味をもたらしました。
簡素の極みにして最高の美味! 新たな主食品の誕生を、急ぎ世界の人々に知らせねばなりません。
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更新日:2021年12月23日