古式麦茶の復刻について

 

 

 

 

  縄文に学ぶ食のこころ、古式麦茶の復刻について <平成21年9月22日> ほうろく村  

 

 

 

 素焼きの土器による食品の調理は、器(うつわ)表面の温度上昇が抑制され、食品にじっくりと熱を伝えていきます。これにより急激な焦げつきが回避され、さらに赤外線(近赤外線・遠赤外線)の働きが加わって、食材に秘められた風味を十分に引き出すことができるのです。

 

 “ほうろく”と呼称される素焼きの土器皿を用いての焙煎は、玄米、小麦、大麦など、それを食用とするために通常“臼で挽く”などの工程が欠かせない食材について、その工程を必要とせずに食用とすることができる大変に優れた調理法です。

 それは縄文の昔(紀元前16,500~3,000年)に始まり、つい60年ほど前まで煮炊きとともに私たちの食生活を支え、全国の食文化を形作ってきました。

 

 穀物を脱穀してそのまま調理し食用とすることができるなら、それは労働力の大きな軽減を意味します。食材を加工することによって多くの大切な栄養素が失われる、そのようなマイナスを避けることもできます。

 また、150℃前後の高温加熱が一定時間に及ぶことによって香味など、新たな栄養素が生成されていくことも明らかにされています。

 

 ほうろくを用いて炒り上げることのできる食品の代表は玄米、小麦、大麦、大豆などですが、この技術の復興に取り組んでいく意義は、そこにあります。

 

 ほうろくによる焙煎の復興、それは今日社会の要請となっている省エネルギー、環境負荷低減、健康増進、共生、自然回帰それらのあり方に対して、多くの示唆を与えてくれます。

 

 大麦を焙煎したものは、煮出して飲用とする“麦茶”が広く利用されています。私たちは、埼玉県産の大麦を地元の木炭で丁寧に焙煎し、昔日の味わいを復刻しています。

 

 500ccの水に対してその10%容量の大麦(ほうろくで炒り上げたもの)を加え、ヤカンなどで煮出します。水から始め、沸騰してから5分ほどで出来上がります。冬は温かいままで、夏は冷やして。季節に応じ、美味しくいただくことができます。

 

 縄文に学ぶ食のこころ、食文化復興の象徴“古式麦茶”、その豊かな味わいをご賞味ください。

 

 

 


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