日本最古のゆずの産地 桂木ゆず

ゆずの歴史と桂木ゆず

ゆずは奈良時代に中国から朝鮮をへて渡来したと推定されています。古くから薬用として、また調味料として、ゆずの持つ独特な香りと酸味は人々に広く愛用されてきました。しかし、多くは屋敷の周りや畑の畦に実生のゆずが植えられ、ほとんどが自家消費され、 本格的な栽培は、毛呂山町をはじめ、京都市水尾、大阪府箕面市止々呂美など、2、3の地域に限られていたといわれています。

 

毛呂山町のゆず栽培の歴史は古く、江戸後期1820年ごろ成立した『新編武蔵風土記』には、毛呂山町の滝ノ入地区(当時は瀧野入村)の土産として「柚子の実を数十駄(一駄は135キログラム)を産出している」と紹介されています。

毛呂山町のなかでも、滝ノ入、阿諏訪、大谷木地区は、南斜面で風当たりが弱く、霜がほとんど降らない、ゆず栽培に適した条件がそろっていたため、ゆず栽培が盛んに行われてきたのです。

昭和6年ごろに書かれた郷土誌にも、年に350から400箱(1箱400個入り)を生産し、東京都神田市場に「桂木柚子」の名前で出荷されていると記されています。

このように、毛呂山町のゆずは、江戸期からの伝統を引き継いで、昭和初期には「桂木柚子」というブランドで東京市場に盛んに出荷されており、日本で最古の産地のひとつといわれています。

 

こうした毛呂山町のゆず栽培が大きな転換期を迎えたのは、昭和初期のことです。毛呂山町滝ノ入地区の串田市太郎(明治25年~昭和55年)氏が「将来、日本人の食生活は変わる。ゆずのように香りを食べる時代が必ず来る」と考え、養蚕から経営転換を図り、農園としてのゆず栽培を始めました。食材としての価値がなかった時代に、将来を見通した手腕は、ゆず栽培を大きく発展させました。

以来、ゆず栽培は滝ノ入全域に広まり、「桂木ゆず」の銘柄として全国に名を売るまでになりました。その後、阿諏訪、大谷木地区の生産農家も本格的に栽培を行うようになり、昭和30年代には全国有数の産地となりました。



栽培技術の研究・努力

ゆずの古木は晩秋のゆずの里にふさわしく、山一面に植えられたゆずが黄色くいろづき、たわわに実っている光景は一見の価値があります。

しかし、古木は木が高くなり、摘果、収穫などの作業が困難になっています。樹木の先端部分の収穫作業に、はしごが必要で、大部分が山間部の傾斜地に植栽されているため、危険を伴い、生産者の高齢化により安全性が心配されています。


ゆずの繁殖方法は、実生、接ぎ木、さし木ですが、毛呂山のゆずは実生が多く、種子から発芽し、育成させるので結実するまでに15年~18年がかかり、その間に、樹木は大きく成長します。

しかし、接ぎ木をすれば3年~5年で結実しますので高木にはならず収穫の効率も良くなります。今は、接ぎ木をする方法で生産効率を上げ、品質の管理をする農家が増えています。


 


販売の工夫

市場出荷は需要と供給、品質の良しあしで価格が決められるため、一定の価格にはなりません。公設市場以外での販売は、買い手を探さなければならないので大変です。

しかし、ゆずの産地として名高い毛呂山の生産農家は多くの顧客を持ち、市場を通さず直接販売をしています。質の高いゆずを生産しているからできることです。

また、郵便局の「ふるさと小包」なども利用。生産から販売まで常に研究することで収益を上げています。



観光とゆず

滝ノ入地区の特産の里直売所や大谷木地区の鎌北直売所では、ゆずやゆずの加工品などの特産品を販売。地区の農家が心を込めて作った特産物を多くの人に買ってもらおうと努力しています。

直売所は、県立黒山自然公園に隣接しているため、ゆず山を見ようと多くのハイカーが訪れ、直売所でゆずを買う姿を目にします。

ゆずの産地は景勝地も多くハイキングコースが数多く設定されていますので、観光としてのゆずも一つの魅力です。特産の里では12月の第2土・日曜日にゆずまつりを開催し、地域ぐるみでゆずのPR活動を続けています。



特産農業の充実

町としては、地域の特性を生かした農業を育成するため、農地有効利用の促進を行っています。現在、農業構造改善事業として滝ノ入地区にオートキャンプ場(平成11年7月オープン)、毛呂山町農産物加工研修センターなどがあります。

農地を有効に利用することにより地域が活性化され、生産意欲が向上し、農業の発展が期待されています。農産物や加工品の販売なども含め、特産物をPRする場として大きな役割を担っています。

また、農業後継者の育成を支援し、多くの人が農業に従事できるようバックアップしています。


お問い合わせ 産業振興課
代表:049-295-2112   
mail: sangyou@town.moroyama.lg.jp

ページのトップへ


トップのページへ戻る